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彦井先生の運動と健康のコラム

4月のテーマ:~運動で老化予防~なぜ運動が必要なのでしょうか?

いつまでも元気で活動的に過ごしたいと願っておられる方は多いと思います。誰もが迎えることになる「老化」は避けられませんが、それを遅らせることは可能と言えるかもしれません。

老いると筋力が低下し歩くことが億劫になり、じっとしているほうが楽になります。しかし、そのままだとさらに筋力が低下し、ついには歩くことだけでなく立ち上がることすら困難になることがあります。

厚生労働省によると、国民の約4分の1は1日に10時間以上もの間、身体不活動(座ったり寝転がったりして過ごすこと(座業、テレビ、座談、電車、運転等。睡眠を除く))であることが示されています(平成25年国民健康栄養調査)。身体不活動の時間が多いほど、体の機能が損なわれてしまいます。筋量や筋力の低下をはじめ、骨密度の減少、呼吸循環機能の低下、精神障害・認知障害などを引き起こします。このような状況では、日常活動へも支障を来たしてしまい、運動どころではなくなってしまいます。疾病にかかるリスクも高まるでしょう。

ところが、運動を習慣的に行うことで筋力向上を図ることができれば、これらの状況を防ぐことができます。また、高齢になっても運動強度、運動頻度を維持することで最大筋力を高めることがこれまでの研究でわかっています。筋力が高いほど、がんをはじめとしたさまざまな疾病になるリスクが軽減されることも知られています。

このように、運動を行うことは老化による影響を軽減することができるのです。そして、自分自身の足で立って歩き行動し、元気で活動的に過ごしたい多くの人の願いをかなえてくれるのです。

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